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疾病リスク低減型特定保健用食品

2019年4月5日、日本健康・栄養食品協会(日健栄協)は消費者庁に対し「1.疾病リスク低減型特定保健用食品の表示の拡充、およびその仕組みの拡大」に関する要望を含む「特定保健用食品の有効活用と制度の発展について」を提出した。

【要望1内容】*以下抜粋
今年度に予定されている「疾病リスク低減型特定保健用食品に関する調査事業」においては、・・・海外制度の調査も対象としていただき、疾病リスク低減表示の拡大・拡充に着手していただきたい。
【背景】*以下抜粋
・・・疾病リスク低減表示は Codex 委員会でも健康強調表示の範囲であることが規定され、欧米においても、国民の大多数を対象とした健康維持増進に関わる疾病リスク低減が検討され、申請ガイダンスが示され、その表示が数多く認められています(米国、EFSA、オーストラリア、カナダ、マレーシア、韓国、など)。

【要望2内容】*以下抜粋
・・・食品成分の欠乏症と疾病リスクの直接的関連性による規格基準型特定保健用食品の拡充に加え、バイオマーカーと疾病の関連性が専門学会などで認められている場合は、食品成分とバイオマーカー、そのバイオマーカーと疾病リスク低減の 2 段階関連性による疾病リスク低減表示を認める仕組みの導入を検討・・・
【背景】*以下抜粋
・・・例えば、日本動脈硬化学会作成の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」においてはバイオマーカーである LDL-コレステロールと動脈硬化性疾患リスクとの関連性が記載されており、日本糖尿病学会作成の「糖尿病治療ガイド」においては食物繊維が食後血糖コントロールや血中脂質低下に有効であることから、食物繊維を食事指導に取り入れることが記載されています。
さらに、米国 FDA の“Guidance for Industry ”には、疾病リスクの代用マーカーとして、(1)LDL コレステロール濃度、血清総コレステロール濃度、および血圧による心疾患(循環器疾患)、(2)骨密度による骨粗しょう症、(3)腺腫性大腸ポリープによる大腸がん、(4)高血糖(血糖上昇)およびインスリン抵抗性による 2 型糖尿病の使用が認められています。

これまでに疾病リスク低減型特定保健用食品として認可されたのは、カルシウムと葉酸の2つのみ。カルシウムは骨粗鬆症、葉酸は胎児の二分脊椎などの神経管閉塞障がいのリスクを軽減できる可能性を表示できる。

特定保健用食品の関連通知や行政文書では、疾病リスク低減型特定保健用食品に関する申請要件が具体的に示されておらず、カルシウムと骨粗鬆症、葉酸と神経管閉塞障がいのように規格基準となる過程についても明確にはなっていない。

今回の調査事業により、2段階関連性による疾病リスク低減表示の基準作成の推奨や個別審査型の拡大につながれば、高齢化社会の大きなニーズである疾病予防型食品のマーケット拡大につながる。また、これまで多くの指摘がなされてきた機能性表示食品制度の特定保健用食品と機能性表示食品との棲み分け問題が大きく進展する可能性もある。